インドの名医サダナンダ先生の脈診〜2〜
そして今年も、サダナンダ先生が来日!
本当は今年は再診してもらう予定ではなかった。
告知と同時に満席になり、一日悩んだ友達がもう予約できなかったと聞いていたし、
診てもらいたいひとがいっぱいいるのに、悪いかななんて思って
キャンセル待ちもしなかった。
ところが、先日大の病院嫌いの私がやっと4年ぶりに婦人科に行ったところ、
筋腫がさらにおっきくなっていたので「貧血も酷いしそろそろ切りましょうよ」
言われてしまった。。
自分でもお腹を触ってわかっていたけど、やっぱり切るとなると悩んでしまう。
でも、今年はちょうど会社辞めるタイミングと合うし、
子供の就職活動もおちついてきて、入院するにはちょうどよいチャンスだ。
ヨガやら整体スクールでいろんなことを実践してきて、現状維持はできても
すっかり無くしてしまうのは難しいってこと、なんとなく自分でもわかってきたし、
物理的に塊があると、やっぱり身体の流れは悪くなるから
何をやっても対処療法的になってしまうんだよね。。
それにアーユルヴェーダでは「貧血」は「重篤」な病とされていて、
たとえ3つのドーシャを整えようと努力しても「貧血」があっては
あまり効果ないとも言われたことがある。
アーユルヴェーダ三代古典の一つ「スシュルタサンヒタ」では、
ドーシャは3つではなく、
「ヴァータ」「ピッタ」「カファ」「ラクタ(血液)」の4つだとも書かれていて
それだけ「血液の異常」は大変な事態ということなのだ。
すべての万病に効くとされる「断食」でさえ、貧血の状態ではなんの意味もないとされているしね・・
私の場合、どうみても筋腫に血液をいっぱい送りすぎていて貧血になっている
と思えるけど、だからといってそれ以外のPMSとかは年々改善してきてるのも事実。
「すっきり切ってしまえ」って思いながらも、「本当にそれでいいの?切った友達がそのあと具合悪いって聞いたから私は絶対嫌だ」なんて友達の声もやはり気になる。。
「もしかしたらアーユルヴェーダ的にまだやれることあるかな?」
「先にパンチャカルマ受けに行こうかな?」とたまたま別件でメールが届いていた
アーユルスクール仲間のsatvikスタッフさんに聞いてみたところ
「ちょうど明日からサダナンダ先生来るから、聞いてみれば?」と言われ、キャンセル待ちに入れてもらえることになった!
そして、運良くキャンセル待ちが出て、今年もサダナンダ先生に会えることになったのだ♡
そして当日、会社を休んで宮崎台へ向かう。
貧血のせいか朝から何も食べずに移動が去年よりちょっとつらい。
暑さのせいでヘロヘロ。
スクールメイトのスタッフさんが受付してくれたけど、「いつもと全然違って具合悪そうだよ。大丈夫?」と心配される。
自分もすっかりそんな気になり、きっとすぐ「パンチャカルマ行きなさい!(→アーユルヴェーダの病院で数週間入院して行う浄化療法)」って言われちゃうかななんて思いながら、
先生のいる部屋に入る。
と、なんだか先生、去年とは違って一瞬「あー」みたいな笑顔になってくれた。
覚えててくれたのかな?
やっぱり去年、嫌がる先生に写真撮ってもらったからかな(笑)
去年の記念撮影↓
なんだか嬉しくて、すっかりリラックスして
左手を差し出す。
そして、先生、意外な一言。
「だいぶ消化力もついて体力もあがってる。ただし、まだ熱はまだ取りきれてないし、眠りが浅くて、めまいもある。更年期の症状も少し出てきてる」と言いながらも若干笑顔。
あれ?!
どうやら先生的には、合格って感じらしい。
先生の心配していた通り、翌月ぎっくり腰になったこと・肝臓の値が悪いと出たことを伝えてもらうと、
「あーやっぱりね」って感じで、例のインド人特有の首をふるyesの仕草をする。
次に本題の筋腫の手術の相談をする。すると
「もうその大きさは、ヨガとかアーユルヴェーダとか言ってる場合じゃないよ。
さっさと切りなさい」だって・・・。
「アーユルヴェーダは、腫瘍を小さくするとかそういうものじゃない。
今表面化していない病気をおこさないよう、全体を見るものだから」
いつもスクールで「アーユルヴェーダでできないことは西洋医学にまかせる。
古代にはない今ある最新の医療を頑なに全否定するのがアーユルヴェーダではない」って
そうだ!そうだった!!この一年ずっと学んできたこと・・
よくある民間療法とは違うとこで、だからこそ信用できるなって思ってたところ・・
すごく大事なアーユルヴェーダ的大きな視点・ クリシュナ先生と及川先生からずっと言われてきたことをわたしすっかり忘れていたみたいだ。
アーユルヴェーダ的視点とは…
例えば、たとえ、指を6本持って生まれてきても、
本人がそれを苦にせず幸せに生きていたら、それはアーユルヴェーダ的には健康だってこと…
健康か病気かは、本人が幸せかどうかで決まるんだ。パーツがどうとか、そういう世界ではない…
サダナンダ先生は、わたしの表面的な具合悪そうな顔なんかには全然だまされなくて
今のわたしには手術にたえられるしっかりした気持ちと体力があること
どうでもいい小さな視点に惑わされてくだらないことを悩んでること
すっかりお見通しみたいだった。
そして具体的な質問をまたいくつか続ける。
「体重がすごく増えてきたのが気になる。」
↓
「それは当たり前だ。栄養つけるための処方を与えたんだから実践すれば当たり前だ」
「更年期の症状って具体的にどんなものですか」
↓
「熱がこもったり、ネガティブになったりする」
「体力ついたはずなのに、朝貧血のせいかクラクラするのでヨガする気にもなれなくて運動好きなわたしが全然運動する気になれない。」
↓
「そうやって運動しないから、さらにそうなるんだ。クラクラするなら、寝ながらできるポーズもあるだろう?そういうやる気のなさが更年期の症状のはじまりだ」
えーーー?!そうなの??貧血でくらっとしてみんなに心配されて
なんだかめずらしく悩んでいた私・・そうか、こういうのもこの年代の特徴なのね。。。
(今までなんでも即断即決即実行で、こんな気分になったことなかったから気づかなかったよ。)
で、先生はお腹を何箇所か押して「大丈夫」みたいにうなずいて、
去年気になっていた腰も何箇所かおして、「これも大丈夫」みたいにうなずいて
「だいぶ怒りが収まってきたようだね」と一言最後に仰った。
先生はやっぱり精神面が大事なんだな。。
そう考えると、切りたくないってなんでもとっておきたくなる女性のダメなくせ・・
執着心が、かえって体に悪い作用を及ぼすかもしれない。。
この一年で体重がBMI値に近づき、パンツのサイズもあがり
すっかりヨガウエアが着れなくなってしまったわたし・・
でも、サダナンダ先生的には健康にむかっている証らしい。。
今年は、スクールの仲間もたくさんサダナンダ先生の脈診に申し込んだみたいで
その結果報告を聞いてみたけど
やっぱり先生は、その人その人をよおく見て、その人ごとに
全然違う問診になってるみたい。その人に今必要なアドバイスを与えてくれてるのがわかる。
いろんな知識がついてきたころに本筋を忘れると、間違った方向に向かいがちなアーユルヴェーダ。。
小さいことにこだわって全体をみることを忘れていた自分に気づいた。特に自分のこととなると全体像が見えなくなりがちだ。
今一番必要なアーユルヴェーダの本髄を教えてもらった貴重な時間。
なんでもかんでもこれさえあれば治るっていう怪しい健康法とはやっぱり違う
ちゃんと時代に合わせ変化していく。
こういうところが、さすが何千年も続く伝承医学なんだろうな。
今年は、サダナンダ先生の弟さんのシタールCDもゲットできて、暑い夜も熟睡できそうだ^ ^
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