アーユルヴェーダと他の健康法との大きな違い
先週土曜日、AYVスクールの3限目は、クリシュナ先生の公開カウンセリングの時間。
応用1クラスに進むと、クリシュナ先生の授業中に、体の不調に悩む生徒の知人を一人招待し、皆の前で先生がカウンセリングするという、実践を学ぶ機会が設けられている。
先生のカウンセリングは、通常は生徒でないと受けられないし、しかも公開カウンセリングは無料とあって、知らない人たちの前で個人的な悩みを話すのが嫌でなければ、本当にお得な機会♪
毎回人気で、あっという間に枠が埋まる。
今回は、ずっと体調が気になっていた私の友人に来てもらうことになっていた。
どうして私がその友人を呼びたかったのか・・。
それは、自分がアーユルヴェーダに出会うまでに陥っていた状態と
とても近かったから。。
健康に無関心な人が、不健康になるのはある意味仕方ないと思えても、
本人が健康になろうとがんばっていることが、かえって不調を招いているの人を見ると、とっても気になって仕方ない。
自分は何もしないくせに、失敗した人を見ては
「ほうらね、よっぽど何もしないほうがましジャン」っていう、タマス的な人間よりは、向上したい治したいって気持ちがある人を
応援したくなるのは人情というものよ。
私自身、子供を産んで健康オタクにめざめてからは、TVで流行る健康法にはすぐとびつき、
しかも過度にやりすぎて新たな問題を引き起こし・・そんな時代を何年も続けてた。
豆乳・納豆・バナナ・カスピ海ヨーグルト・お酢・グリーンスムージー・・・
しかも、他の人が飽きたころでもまだ継続するという結構しつこいタイプだったので(笑)、それぞれ最低2年以上は継続。
ローフードなんてローフードマイスター1級って資格まで取っちゃったよ(-_-;)
どんな健康法も初めてすぐは、どれも効果がでるもの。
(何かをはじめたからというより、悪い習慣をやめたことによる効果かもしれないけど)
そして不調が改善したにも関わらず、一度結果を手にすると調子に乗って
「もっとやせたい。もっと綺麗になりたい」とさらに欲がでて、さらに続けると「今度は悪くなる」状態までいってしまう。その繰り返し。。
※シーソーが傾いた状態がせっかく均衡状態になったのに、今度は反対側に傾いちゃう状態。
私の場合の「悪くなる」というのは「冷え」「むくみ」「セルライト」「胃の痛み」「湿疹」「生理痛」など。
たまたま、子供を産んでからはずっと、週に最低3回は運動する習慣があったこと、年齢が若かったこともあり、それらの「悪いものと化したもの」も代謝できる力があったので、
「季節や年齢を考慮せず、何かに偏り継続して摂り続けること」の弊害になかなか気付けなかったのだ。。
でも、45歳あたり健康マニアにさらに火が付き、整体スクールやらで忙しくなってくると、次第に習慣的に行っていた筋トレや、アシュタンガヨガがほとんどできなくなってきた。
そして徐々に、自分の体の変化に気づきだす。
その頃はローフードにはまっていたので、毎日スムージーや生の野菜が主食。体重も軽くなるので動きは軽いのに、疲れやすい。
何より足が冷たくてなかなか寝付けなくなった。(冬でも家では裸足とTシャツだった私にはあり得ない!)
しかもお腹と腰が常にひんやり。。
冷え取りソックス・腹巻をはじめると、今度は暑くて眠れない(+_+)
整体スクールで足裏リフレされると、毎回ジョリジョリ腸のあたりに老廃物いっぱい。。
昼休みにコンビニごはん、居酒屋で夕ご飯を済ませる20代の男子の方が
なぜか健康体。だんだかちょっとそれおかしいよね?!
最新の栄養学を実践してるはずなのに、去年はこれで花粉症軽くなったのに・・・、どうして今年は余計悪化してくのだ??
やっぱりヨーグルトを再開しようかな、それとも野菜の種類がいけないのかな?・・堂々巡り。。
アーユルヴェーダでは、「年齢」「季節」「生活法」によりその人の「消化力(代謝力)=アグニ」は変化する。
特に運動により消化の火は強く活性化されるけど、その運動がなくなったら、この年齢の私には生の野菜を消化できる力がなかったのだ。。
ローフードでは、生の野菜自体には酵素が含まれているので消化酵素の助けになるって勉強したけど、
「口に入れた瞬間から、どんな栄養素もいったんアミノ酸に分解されるから、消化酵素の代わりになるなんてナンセンス」なんて意見も気になってた。
オーガニックの栄養価いっぱい野菜を生のまま、栄養素90%を保った状態で摂ったとしても、それを消化できる力が自分になかったら、体を閉塞し、不調の原因となる未消化物(アーマ)を生成するだけにしかならない。
例え温めることにより、食物の持つ栄養素が60%に減ったとしても、
それが自分の胃腸でも消化しやすい状態であるなら、60%の栄養素として取り込めるのだ。
同じく栄養価の高い玄米であっても、消化しにくい殻つきの玄米を
今の私が栄養素として体に取り込めるのか。。
「周りの誰かがそれでよくなったとしても、年齢も運動量も環境も違う私に
合うとは限らない。」
これが、アーユルヴェーダでとっても大事な概念のひとつ。
まずはその人自身を見つめることから始まるのだ。
そして何より守るべきは、その人自身の「消化の力(アグニ)」。
消化の火が強ければ、ちょっとくらいジャンクフード食べたって食べ過ぎたって栄養にできるし、
消化の火が弱ければ、玄米菜食でさえ、栄養にできずやせ細っていくだけ。。
そしてその消化の火は、何よりその人の心ともつながっている。
心配・怖れ・不安・・・そんな気持ちいっぱいの時は、どんなに運動したってよいもの食べたってカバーできない。
マクロビとか一心不乱になってやってるのに、会うたびに顔色悪く最終的には病気になってしまった人はなんでなんだろう…って思ってたけど、
その行為の根底に癌や死に対する恐怖が根強くあったからかもしれないな…
食品の栄養素ばかりに目を向けて、受け入れる人間の体質・体調に一切目を向けていない現代栄養学・流行の健康法の危険性。
食物が決して豊かとは言えなかったであろう3000年以上前に、そんな大切なことがわかっていたアーユルヴェーダって、本当に凄いよ!凄いね!!(*^_^*)♪